(igf2021:112) Re: 「IGF2021国内事前イベント」のセッション提案の採否
Keisuke Kamimura
2021年 9月 5日 (日) 22:17:06 JST
上村です。
政府からの登壇者を確定させているセッションがないという件は、確かに小畑さんのおっしゃる通りです。プログラム委員会では、そのような視点での議論はなかったと思いますが、この点について、議論があるべきだったかもしれません。
ただ、テーマセッションに、政府からの登壇者を入れてもらうために(そもそも、入れてもらうとして)、どのように働きかけるかは、注意が必要だと思います。
というのも、IGFやNRIは(そして、おそらく今回のイベントも)、議論の場を設けるためのものであるべきで、議論の中身やあり方について、直接口を出すべきではないからです。ですから、提案されたテーマセッションの内容について、活性化チームから、具体的に「こいつを登壇させろ」とか、「こういう話題を扱え」というようなオーダー、あるいは、「こいつは登壇させるな」とか、「こういう話題は扱うな」というオーダーを出すことにならないようにする必要があります。
今回は、そのようなオーダーを出そうということではないと思うのですが、こういう働きかけの受け止め方によっては、提案する側にも、主催者サイドにも、IGFは提案したセッションの内容に注文が付けられるという誤解を生んでしまうことを懸念します。
(もちろん、活性化チームが企画するセッションであれば、登壇者や内容についてあれこれ注文があってよいと思います。というか、しっかり注文すべきです。)
ということで、できることというと、堀田さんが提案してくださったコメントの中で、(時間も増えることなので)マルチステークホルダー原則をもう少し積極的に反映して、政府からの登壇者が入れられないか検討してくださいと、触れていただいて、前向きな反応を示してくださるテーマセッションについては、個別に調整をするということでしょうか。
On 2021/09/03 16:05, Yoshihiro Obata wrote:
> 堀田さん、各位、
>
> この活発化チームの目標は日本においてIGF的な活動を広げることが真の目標で、事前
> イベントはその手段の一つに過ぎないと思います。また、事前イベントには活発化チーム
> の目標に沿ったイベントとするということとIGFの事務局プロセスに馴染む(練習台と堀
> 田さんは定義していました)という目的が有ったと思います。
> 練習台云々は、活発化チームにおいてパネルディスカッション(IGF用語ではワーク
> ショップ)提案が基本的に内輪からしか出てこないと想定した時点で、「選定プロセス」
> の練習台としては成り立たなくなってしまいました。つまり、内輪から出てきたものを
> カットすることは信義に反するからです。よって、登壇者が誰とか内容がどうこうとかを
> 比較して審査するということは不可能になったわけです。
> ただし、本来の目標であるIGF的な活動を広げるという見地からは、①政府がどれにも
> 入っていない、②個々のパネルがマルチステークホルダーになっていない(一般的には3以
> 上だと思います)、という事態はこれがIGF的なものであるということについて誤解を生
> み目標を逸脱する可能性があるので、その解消は強く推奨します。
> なお、飯田さんにはご協力いただけるということなので、どれかのセッションに出席い
> ただく調整を個々に進めれば良いのでは無いでしょうか?活発化チームで議論する内容で
> は無いと思います。また、マルチステークホルダーになっていないものについては、登壇
> 者の確保を提案者が確約すれば済むものと思います。最終的に確保できない場合は、その
> セッションをキャンセルするかどうかも含めて、活発化チームで代替案を議論すれば良い
> でしょう。
>
> ところで、私が組織化を強調するのは、議論が割れた場合や結論が出ない場合に何らか
> の方法で責任ある結論を出すプロセスが必要で、かつそのプロセスに具体的な能力が備
> わっていることが必要だと思うからです。そのためには、提案を出したり、結論を出した
> り、議論したり、組織の目標(活発化チームをNRIにするなど)を変えたりするようなプ
> ロセスが公平であり、透明であり、安定していて遂行可能であることが必要だと思いま
> す。さもないと、大きな声を出す人が優先されたり、仲間内で決めたり、こっそりと変更
> したりとかして、周りから信頼されないことになりかねないからです。法人である必要性
> は、金銭に絡んだり、後援を頂いたり、立場を広く認めてもらったりするためです。任意
> 団体であるJANOGの例が以前に出ていましたが、契約、税務等の観点から、JANOG会合はス
> ポンサーがそれぞれ自社の経費で落とすという構造になっていると認識しています。つま
> り、メインスポンサーが会場を契約し、様々な経費も含めて各スポンサーが販促費で経費
> を負担する構造だったと思います。負担方法については、スポンサーの税務上問題が無い
> ように契約しているようですが、詳細については知りません。イベント会社が主催してい
> るわけでは無いので、責任者不在なので、先日の野外コンサートの後始末みたいな問題に
> は対応できないでしょうね。
>
> 小畑
>
> On 2021/09/03 14:24, HiroHOTTA wrote:
>> (重要な提案箇所のTBDに関して)
>>
>> 小畑さん、
>>
>>> 参加者が確定していない提案も採択期限には採用できないと思います。
>> 小畑さんがおっしゃる気持ちはとても判るし、本来そうあるべきとも思
>> うのですが、これは、難しいところだと思います。
>>
>> (今回は特に)多くの人が競って手を挙げている状態でなく、どちらか
>> というとお願いしてコンプリートなプランがなく少し柔らかい状態でも
>> 提案いただいている、という状況に近いと思っています。
>>
>> 1週間後に全登壇者がconfirmedの状態であった場合だけ採択するから、
>> 期限内にconfirmationを取れ、というのは、現実的に難しい気がします。
>> 1.5カ月後に開催される本番の2-3週間前には決まっていて欲しいですが。
>>
>>
>> ちなみに、最近はもっと厳しいのかもしれないのですが、2016年に私が
>> organizerとしてグローバルIGFに提案したセッションは、仮の登壇者リ
>> ストは書いたもののfully confirmedはゼロ人であると付して8月に提案
>> し、10月(?)だったかにそのまま採択され、12月の本番の2週間くらい前
>> までfully confirmed状態にならないまま大変苦労したのを覚えていま
>> す。この例は非常に悪い例だと思いますが、IGF本体でもそうでした、
>> という例です。先のメールで書いたように、APrIGFも100% confirmedと
>> なっていなくても採択を判断しています。
>>
>>
>> 堀田博文
>>
>>
>>
>> On Thu, 2 Sep 2021 23:46:05 +0900
>> Toshiya Jitsuzumi <jitsuzumi @ tamacc.chuo-u.ac.jp> wrote:
>>> 状況は理解しました。
>>> であれば、募集段階でその旨を明記しておくべきだったと思います。今の段階で、マ
>>> ルチステークホルダー条件を課すと最悪、取り下げという選択肢を容認しないといけ
>>> ません。
>>>
>>> 実積
>>>
>>> ==================================================
>>>
>>> Toshiya JITSUZUMI, Dr., MBA
>>>
>>> Professor, Faculty of Policy Studies, Chuo University
>>>
>>> e-mail: jitsuzumi @ tamacc.chuo-u.ac.jp
>>>
>>> ==================================================
>>>
>>>
>>> 2021年9月2日(木) 23:18 小畑至弘 <yoshihiro.obata @ bizmobile.co.jp>:
>>>
>>>> 実積先生、
>>>>
>>>>
>>>> 今回はまだ応募数が少ないので問題が無いですが、APrIGFに応募した経験などを加味
>>>> するとジェンダーダイバーシティも含めて全てを満たさないとポイントで負けて採用
>>>> されないです。
>>>> ただ、どのセッションも満たしていないのは流石に問題では無いかと思います。ま
>>>> た、参加者が確定していない提案も採択期限には採用できないと思います。
>>>>
>>>> 小畑
>>>>
>>>> ?Y.Obata @ BizMobile
>>>>
>>>> 2021/09/02 22:54、Toshiya Jitsuzumi <jitsuzumi @ tamacc.chuo-u.ac.jp>のメール:
>>>>
>>>> ?
>>>>
>>>> 条件の趣旨は理解できますが、全てのセッションでマルチステークホルダー色を求め
>>>> るのか、あるいは、セッションの組合せによって全体としてマルチステークホルダー
>>>> の参加を目指すのかという点について、以前、全体のセッションの組合せ(というか
>>>> 時間割)を検討する際には後者が軸というふうに議論が進んでいたのだと理解してい
>>>> ます。
>>>> 方針が変わったのであれば、その旨をきちんと示された方がよいかと思います。
>>>>
>>>> 実積
>>>>
>>>> ==================================================
>>>>
>>>> Toshiya JITSUZUMI, Dr., MBA
>>>>
>>>> Professor, Faculty of Policy Studies, Chuo University
>>>>
>>>> e-mail: jitsuzumi @ tamacc.chuo-u.ac.jp
>>>>
>>>> ==================================================
>>>>
>>>>
>>>> 2021年9月2日(木) 22:14 HiroHOTTA <hotta @ jprs.co.jp>:
>>>>
>>>>> 小畑さん、
>>>>>
>>>>> コメントとして記したものは、実現を目指すことを約束いただくこと
>>>>> を条件に採用とするものと考えています。これは私が今日の委員会で
>>>>> 考えていたことですが、はっきり決めた訳ではないので、プログラム
>>>>> 委員の方も含め、ご意見あればお願いします。
>>>>>
>>>>> なお、APrIGFでは、confirmされていない内容については実現するよう
>>>>> 努力することを条件に採用を判断しており、実現されなかったらその
>>>>> 提案者が翌年以降提案しても、その評価において「怪しいから不採用
>>>>> とする」みたいな評価に向かうような力が働いています。
>>>>>
>>>>> 堀田博文
>>>>>
>>>>>
>>>>> On Thu, 2 Sep 2021 20:02:51 +0900
>>>>> Yoshihiro Obata <yoshihiro.obata @ bizmobile.co.jp> wrote:
>>>>>> 堀田さん、
>>>>>>
>>>>>>
>>>>> どの提案にも「政府」が入っていないのは何とかならないのでしょうか?また、ラ
>>>>> ストコールは良いですが、コメントを付けている点がラストコール締め切りまでに
>>>>> 解消されるのでしょうか?解消されない場合には採択取り消しとなるのでしょうか?
>>>>>> 小畑
>>>>>>
>>>>>> On 2021/09/02 19:56, HiroHOTTA wrote:
>>>>>>> 活発化チームの皆様、
>>>>>>>
>>>>>>> 9月2日のプログラム委員会にて「IGF2021国内事前イベント」の
>>>>>>> セッション提案の採否を議論しました。その結果、
>>>>>>>
>>>>>>> 「いただいた5提案すべてを採用する」
>>>>>>>
>>>>>>> ということを活発化チームに諮ることとなりました。現時点より
>>>>>>> 7日間のラストコールにかけさせていただきます。
>>>>>>>
>>>>>>>
>>>>>>> ラストコール内容↓
>>>>>>>
>>>>> =======================================================================
>>>>>>> 以下、5提案を、→に記したコメント付きで採用とする
>>>>>>>
>>>>>>> 1 八田真行 「サイバー主権とスプリンターネット:分裂するインターネットの
>>>>>>> 現状と課題」
>>>>>>>
>>>>>>> →形態及び内容に記された提案内容を具現化すべく登壇者を決
>>>>>>> 定し、マルチステークホルダーでの議論となるようセッショ
>>>>>>> ンの具体化を進めてください
>>>>>>>
>>>>>>> 2 八田真行 「エンド・ツー・エンド暗号化:規制の動きと社会への影響」
>>>>>>>
>>>>>>> →形態及び内容に記された提案内容を具現化すべく登壇者を決
>>>>>>> 定し、マルチステークホルダーでの議論となるようセッショ
>>>>>>> ンの具体化を進めてください
>>>>>>>
>>>>>>> 3 小宮山功一朗+上田格 「脆弱性情報のガバナンス ーセキュアな製品をつくる
>>>>>>> ための官、民、市民社会の取り組み ー」
>>>>>>>
>>>>>>> →形態及び内容に記された提案内容を具現化すべく登壇者を決
>>>>>>> 定し、マルチステークホルダーでの議論となるようセッショ
>>>>>>> ンの具体化を進めてください
>>>>>>>
>>>>>>> 4 水越一郎 「ネットワーク中立性 韓国 netfilx訴訟のインパクト」
>>>>>>>
>>>>>>> →マルチステークホルダーでの議論となるようセッションの具
>>>>>>> 体化を進めてください
>>>>>>>
>>>>>>> 5 立石聡明 「インターネットはいつまでも"Trusted"であり続けられるか」
>>>>>>>
>>>>>>> →マルチステークホルダーでの議論となるようセッションの具
>>>>>>> 体化を進めてください
>>>>>>>
>>>>>>> 以上
>>>>>>>
>>>>> =======================================================================
>>>>>>> 堀田博文@on behalf of プログラム委員会
>>>>>
>> --------------------- Original Message Ends --------------------
>>
>>
>