(igf2021:848) Re: [MEIWAKU] Re: IGF2023実行委員会と活発化チームの位置づけについて

飯田 陽一
2022年 8月 8日 (月) 23:25:51 JST


すみません。私からお返事できていませんでした。
あくまで個人的な思いだけですが、私自身はIGF2023の実施主体はやはり
日本のあらゆるステークホルダーを包摂した実行委員会であるべきですので、
政府も参加するべきと考えます。ただし、あくまでも対等な1ステークホルダー
としてという立場ですので、少なくとも「表面上は」政府が音頭をとるのではなく
民間主導(あるいはマルチステークホルダーで)設立されることが望ましいと
考えています。

ですので、前村さんもご指摘のとおり、何らかの事情で1ステークホルダーとしての
参加が困難な理由が出てこない限りは政府も参加するつもりです。

他方、国連との関係でIGFの遂行に責任を持つのは日本政府ですし、そのために
必要な巨額の予算を用意したり、会場や機材、あるいはこの実行委員会の活動の
環境を提供するのは公的主体としての政府が担わない限り、包摂的で公平に実現するのは
難しいと思われます。したがって、あくまでマルチステークホルダーで実施するための
環境を提供するのが政府の役割と考えています。(そのために我々は税金を厚め、公僕の
立場で関与しています)

あとは実行委員会の出来方や運営の中から制約が出てくれば、関与の仕方をfine tuneする
必要があるかもしれませんが、基本的な考え方は変らないと考えております。


2つめの点については、あるいはご不満に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私個人は
この2つは関係はあるけれど、別のものと理解しています。今回の実行委員会への参加が
その後の恒久的な活動組織への参加とリンクしていれば、目の前の目標のために参加する
ことを逡巡する団体や個人も出てきてしまうかもしれません。

もしもNRIとなる団体が(法人化の有無に関わらず)今年、発足できていれば、その団体を
中心に実行委員会を構築するというやり方を想定することもありえたと思いますが、
やはり団体を固めるのは大変なお仕事ですので、慎重に進めるとともに、当面はIGF2023を
成功させることを優先頂いたと理解しております。ですので、まずはIGF2023を日本の
マルチステークホルダーの総力を挙げて成功させた上で、その実行委員会に参加して頂いた
団体や個人の中で、IGFに関わる活動に継続的に関わろうと思って頂いた方々がその後の
組織にも参加して頂く、それで良いのだと思っております。

いずれにしてもいま、活発化チームに参加されている方々は持続的な活動に参加される
意思をお持ちと理解しておりますので、必ずや残って頂けると思っておりますが、
他の方々はまさにIGF2023への参画を通じて、いかにIGFの重要性か楽しさを分かって頂くか
に応じて、引き続き参加頂けるか決まってくるのではないかと信じております。

ということで私の個人的な考えでは両者は基本的に独立しているけれど、関連は出てくるもの
であるべきと考えており、前村さんの最後のコメント
(今の活発化チーム に 実行委員会に参画なさった団体や企業 が加わるものになるというイメージです)
がぴったり一致しています(もちろん、「すべての団体や企業」という意味ではありません。)。

いずれにしても、そのときにはいまの活発化チームが新たな団体の設立をリードして頂く必要がありますし
その時点でそのための十分な根拠を積まれていると考えています。


以上、長くなりましたが、私個人の考えを書かせて頂きました。
もし、他の方とお考えが違ったり、表現等で不快に感じられる部分がございましたら前もって
お詫び申し上げますが、できるだけおわかり頂けるように書かせて頂きました。
さらに以上は現時点での私個人の考えですので、省内でも違っていたり、内部の議論で変更を
余儀なくされることさえあり得ますところ、ご承知おき下さい。
                                飯田陽一


-----Original Message-----
From: igf2021 <igf2021-bounces @ japanigf.jp> On Behalf Of HiroHOTTA
Sent: Monday, August 8, 2022 10:22 PM
To: igf2021 @ japanigf.jp
Subject: [MEIWAKU] (igf2021:845) Re: IGF2023実行委員会と活発化チームの位置づけについて

前村さん、高松さん、

ありがとうございます。
必要であったよいやりとりだと思います。
以下、私の個人的なコメントです。

(1)
> 「民間の協議会に一メンバーとして政府が名を連ねることができない」
> などの縛りがある場合には、何らかその制約を許容する構造で作る、
> ということです。

ここを思い切ることができるかどうかがポイントなんだと思っています。

つまり、
  *対等な*ステークホルダーでの組織化というのは、ある意味、我が国に
  とって(すべての国にとって?)全く新しい枠組みの構築を要求される
  ことなので、今までの例に倣えば難しい(無理な?)ことをやろうとし
  ているのではないかと思います。日本は対等なステークホルダー組織構
  築を目指すのでしょうか? それともやはり政府は別扱いをするのでしょ
  うか

(2)
> ・IGF2023挙行に向けたIGF2023実行委員会と
>  以降の国内IGF活動の運営団体は、
>  同じようなメンバーが加入する違う団体

これが希望的観測でなく、現実に成立するかどうかは、IGF2023実行委員
会のチャーターか入会申込書にて何らかの形で縛るのか、口約束を得るの
か、あたりがポイントになるのでは、と思います。

堀田博文



On Mon, 8 Aug 2022 15:51:25 +0900
MAEMURA Akinori <maem @ nic.ad.jp> wrote:
> 高松さん、
> 
> 明確にするべき点をキチンとご指摘いただいたと思います。
> 
> On 2022/08/08 12:22, Yuri Takamatsu wrote:
> > 前村さん、飯田さん、
> >
> > 高松です。
> >
> >    ※ 以下、便宜上、「IGF2023実行委員会」という名称を使っています。
> >
> > 8月1日の活発化チーム会合では、組織化に関する動きの共有や、
> > IGF2023実行委員会についてのアップデートをありがとうございました。
> >
> > 自分なりに、お二人からいただいた内容を振り返ってみたところ、
> > IGF2023実行委員会に関し、前村さんと飯田さんとで、とらえ方が違うのでは
> > と感じる部分がありました。
> >
> > 秋以降、世界のNRI関係者やIGF関係者と話す機会も多いと思います。
> > そのため、今後のそういった機会に向け、IGF2023実行委員会や関連する
> > 取り組みに関するイメージを、活発化チーム内で早く共有する必要がある
> > と思っています。そこで、いくつか質問させてください。
> >
> >
> > (1) IGF2023実行委員会の組成について
> >
> >   全ステークホルダーからの同列メンバーとしての参加により活発化チームが
> >   成り立っているのと同様に、
> > 「IGF2023実行委員会は、マルチステークホルダーで組成する」という点は
> >   活発化チームでの総意だと思います。
> >
> >   これは、普通に考えると、政府も他ステークホルダーと同列に実行委員会
> >   の発起人に名を連ね、また委員としても政府所属の方が同列に名を連ねる、
> >   という理解になると思います。
> >
> >   そこで、飯田さんがおっしゃった「実行委員会は民間主体で、政府は
> >   下支えを行う」の意味について、飯田さんに確認させていただきたく
> >   思いました。具体的な質問に書き直すと、次のようになると思います。
> >
> >    - IGF2023実行委員会を組成する責任主体(≒発起人達)は、
> >      IGF2023のホストである政府ではなく、民間チーム(政府は入らない)
> >      とお考えでしょうか?
> >
> >    - 政府は、IGF2023実行委員会での実質審議のメンバーにはならず、
> >      たとえば「後援」みたいな形をお考えでしょうか?
> こちらは飯田さんに向けられた質問だと理解していますが、
> 私の捉え方を共有しておきます。
> 
> 私は実行委員会は、ローカルホストである日本国政府が、
> IGF2023挙行に向けて民間各団体企業の協力を受けるための組織
> だと思いますので、
> 実質的には政府のリードで活動(挙行準備)が進むものと考えています。
> 実質的と言っているのは、例えば、
> 「民間の協議会に一メンバーとして政府が名を連ねることができない」
> などの縛りがある場合には、何らかその制約を許容する構造で作る、
> ということです。
> 
> >
> > (2) IGF2023実行委員会のミッションについて
> >
> >   前村さんの作成された「組織化活動のご報告」では、
> >
> >    - 運営団体への参画とIGF2023実行委員会への参加の2つを合わせて
> >      お願いするほうが良さそう
> >
> >   とありましたが、飯田さんからは
> >
> >    - IGF2023実行委員会はIGF2023終了後に活動を収束(終息?)し、
> >      以降の持続的な活動は、組織化するかも含めて活発化チームにお任せする
> >
> >   というお話しだったように思います。
> >
> >   IGF2023実行委員会は持続的な活動に関する検討をするのか、
> >   実行委員会としては検討しないがそのメンバーは持続的活動に関する
> >   別の会議に招集されて検討するのか、についての考え方を明確にする
> >   必要があると思います。極端に言うと、前村さんは「持続的な活動検討も
> >   実行委員会のスコープ内」、飯田さんは「スコープ外」、とおっしゃった
> >   ようにも聞こえました。
> >
> >
> > 以上、「組織化活動のご報告」資料や、お二人のご発言自体の意図を
> > 取り違えておりましたら大変申し訳ないのですが、(1) と (2) について
> > 見解を再度いただけますと幸いです。
> 
> なかなか言葉遣いが難しいと実感します。
> 私の考えは、
> 
> ・IGF2023挙行に向けたIGF2023実行委員会と
>  以降の国内IGF活動の運営団体は、
>  同じようなメンバーが加入する違う団体
> 
> だと思っています。なので、
> 上で飯田さんのご発言にもあまり違和感がありません。
> 
> (今の活発化チーム に 実行委員会に参画なさった団体や企業 が加わる
>  ものになるというイメージです)
> 
> 少しでもイメージが明確になるなら幸いですが、
> ご不明点はお尋ねください。
> 
> 前村
> 
> 
> > なお、「組織化活動のご報告」にある通り、IGF2023までの間、
> > 日本のNRIとしての対応は活発化チーム会合が行うことが、
> > 活発化チームで合意されています。(NRIとして発言する権限は、
> > チェアの加藤さんにある、という整理だったかと思います。)
> >
> > そのため、
> > IGF2023実行委員会の組成、および活発化チームとの関係(=日本のNRI)
> > について、共通の認識に基づき皆が発言できるよう、今後も、引き続き
> > よろしくお願いいたします。
> >
> > 高松百合