IGFとは
インターネットガバナンスフォーラム(Internet Governance Forum, IGF)は、国際連合主催の世界情報社会サミット(World Summit for Information Society, WSIS)で設置が打ち出された会合であり、社会的な影響を含むインターネットのさまざまな課題に関して、広くさまざまな関係者が「対話」する拘束力のない「場」として、2006年に設けられました。以降毎年開催され、2025年までの開催が決まっています。このIGF会合が、2023年に日本で開催されます。
IGFは、国連加盟国を始めとする政府や政府間組織だけでなく、民間セクター、技術コミュニティ、市民社会からもこの対話に参加する「マルチステークホルダーアプローチ」を採っており、幅広い参加者が課題解決に向けた知恵を出し合うという考え方によって、有意義な議論がなされています。
「対話」のテーマは、現代社会におけるさまざまな重要課題にわたります。以下に、IGF 2021会合のセッションから抽出したテーマを列挙します。
- 環境持続性と気候変動
- 信頼、セキュリティ及び安全性
- 外交・国家安全保障、人権・表現の自由、サイバーセキュリティ政策、重要インフラ・公共機能の保護、セキュリティに関する能力開発、セキュリティ技術
- 新興規制:市場構造、コンテンツ、データおよび消費者/利用者の権利に関する規制
- プラットフォーム規制と言論の自由、デジタル自己決定・デジタル自律、データガバナンス・データ流通、個人情報保護・消費者保護、中小企業政策
- 包摂的インターネットガバナンスエコシステムおよびデジタル協力
- インターネットガバナンス全体論・未来、ユース、能力開発、コンテンツ制作・コンテンツ規制、オープンソース
- ユニバーサルアクセスおよび意味のある接続性
- 接続性、リテラシー・能力開発・弱者保護
- 経済・社会的包摂及び人権
- 感染症禍、リテラシー、人権、AI